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それが温度差によって気体が液体(水分)へと変わるだけのことなのである。
「日本は湿度が高いから当たり前では?」と思う人も少なくないが、これは梅雨時だけの話で、実は住宅の構造とわたしたちの生活が湿度を呼ぶ生活になっているのだ。
アルミサッシやビニールクロスの登場で、マンションはもちろん、戸建て住宅でも、高密度、高密閉的な構造になっている。
間取りを考えても、個室化が進んでいるから住宅全体の風通しは悪くなっている。
にもかかわらず、いまの住宅、とくにマンションは水蒸気を外に出しにくくなっている。
炊事はキッチン、風呂はユニットバス、全自動洗濯機、朝シャン、洗濯物を室内で干したり、このうえ、加湿器も完備となれば、家の中は水蒸気でいっぱいだ。
さらに人間。
これは呼吸もするし、汗もかく、大量に水蒸気を出す厄介な代物なのだ。
寒ければ暖房をガンガン効かせ、暑ければこれまた冷房をガンガンかける。
だから、朝昼晩の温度差は激しくなる。
布団もこまめに天日干しでもしなければ、水分をたっぷり吸収してずっしり重たくなっているはずだ。
三六五日二四時間、室内は多湿状態となってしまうわけである。
これでは結露ができないわけがないではないか。
「室内の湿度に気をつけなさい」「換気をこまめにするように」と言われる。
たしかにそれも有効だけれども、そもそも結露を防ぐには温度差に気をつけることが先ではないか。
温度差があるから結露が発生するのである。
ならば、外と中とを均一温度に保つ。
せめて、家の中の温度差を少なく抑える。
すると、結露はできない。
カビも生えない。
これだけ湿度が高くなり(約七〇パーセント以上)、エアコンで室温が一定(約二〇度以上)に保たれたりすると、人間だけではなく、ダニやカビにとっても最高の繁殖環境になってしまう。
カビもダニも湿度六〇パーセント以上になると発生しはじめ、八〇パーセントを超えると猛烈な勢いで繁殖する。
窓ぎわにあるカーテンにいつの間にかカビが生えている。
ここは太陽光を燦々と浴びているから、カビなどないと思っていたのに……。
壁紙が剥がれたのでチェックすると、裏にはカビがベッタリ。
ということは、四方八方の壁紙の裏にはカビが?周回をすべてカビに囲まれて生活していたのか、とようやく気づく。
カビは温度差のあるところに繁殖するが、床も天井も例外ではない。
カビが繁殖すると、それがアトピー、喘息、アレルギー性疾患を引き起こすことはよく知られているとおりだ。
「マンションの九九パーセントがシックハウスだから、抵抗力のない人、過敏な人が病気にならないほうが不思議なくらい」というアトピーの専門医もいるくらいだ。
カビ自体、深刻な病気を引き起こす原因になっている。
居室や浴室の壁、天井、アルミサッシの周囲に見られるのは黒カビである。
「キッチンの青カビなど、五センチくらいのカビなら部屋には一万個以上の胞子が舞っている」といわれている。
ダニも湿気を好み、カビをエサとするダニもたくさんいる。
この二つは代表的なアレルゲンである。
これらを吸い込むと過敏性肺炎、カビアレルギー、真菌感染症を引き起こすこともある。
最悪は殺人カビともいわれる種であり、まさかとは思うが、これが肺や脳、胃腸などに病巣を作ると死にいたるケースさえあるのだ。
身体を蝕む「シックハウス」の現実「シックハウス症候群」という言葉を聞いたことがあると思う。
「ホルムアルデヒドでしょ?」とピンとくる人もいるだろう。
世界保健機関(WHO)が「〇・〇八ppm」と勧告しているのを採用して、九七年に〇・〇八ppmが提案された。
ホルムアルデヒドは新築プレハブ住宅の平均は〇・二三ppm。
これは一般の都市大気の二〇倍以上であり、住宅の合板が発生源となっていると考えられている。
いままで築後数年経つとこの値が減少すると考えられてきたが、けっしてそんなことはない。
新築よりも五年後程度がピーク(ワースト)になっていることがデータからもわかる。
危険な住宅を造り出す化学物質は「揮発性有機化合物(VOC)」と呼ばれている。
筆頭は合板や接着剤に使われるホルムアルデヒドだ。
住宅建設では、三〇坪程度の戸建てでも灯油缶で約二缶分の揮発性化学物質が消費されている、という。
日本では九〇年代に入ってからシックハウス症候群が急増している。
現在、五~六パーセントがシックハウス症候群ではないか、と言われている。
エコ住宅の専門家によれば、「日本人の一〇〇〇万人以上が多かれ少なかれ、過敏症でトラブルを抱えている」というが、花粉症の流行をホルムアルデヒドのおもな特徴①刺激臭のある無色の気体②水に溶けやすい。
フェノール樹脂・メラミン樹脂・ユリア樹脂などの樹脂、接着剤、塗料などに代表される防腐・殺菌剤は安価なこともあり、消毒剤や防腐剤にも幅広く使われている。
ほかにさまざまな樹脂の原料となっている③空気や水蒸気を通じて吸収されやすい性質がある。
急性中毒とは臭いを吸うと、眼・鼻・呼吸器が刺激され、くしゃみ、咳、よだれ、涙が出る。
さらに呼吸困難、肺浮腫を引き起こす危険もある。
②慢性中毒-吸ったり、接触したりすると、結膜炎、鼻咽喉炎、皮膚炎を起こす。
考えれば、この数字もあながち外れているとは言えないだろう。
このシックハウス症候群という言葉は日本での造語であり、欧米では、オイルショック以降、省エネビルでめまいや吐き気、喘息、頭痛などの体調不良を訴える人がたくさん現れた。
これらの症状を「シックビル症候群」と呼んだのだ。
日本では、これがビルではなくてマンションや戸建て住宅で多発したため、「シックハウス」という和製英語ができたという経緯がある。
これらの化学物質が空気中に揮発するために、新築住宅に入居直後には、高い濃度の化学物質を体に浴びることになる。
シックハウス症候群は住宅のトラブルで身体を悪くするもので、化学物質などのほかにカビやダニ、攻など、いろいろな原因が考えられる。
原因が住宅ならば、家やマンションを替えれば症状は改善する。
これがシックハウス症候群の特徴だ。
とは言っても、犬小屋ではあるまいし、おいそれと買い替えたり引っ越したりできる人はほとんどいないはずだ。
たいていの人は、ここが終の住処と定め、我慢を重ね、ごまかしごまかし過ごしているのが現実。
極論すれば、健康と引き換えに住宅にしがみついていると考えてもいいのではなかろうか。
シックハウス症候群の原因新築等の後にその建物に居住し、これらの化学物質に汚染された空気を吸うことにより症状があらわれますが、居住者全員が同様な症状をあらわすわけでは左右されます。
シックハウス症候群の症状(米国胸部医学会のシックベルディング症候群の診断基準)目の刺激症状、昇の刺激症状、喉の刺激症状、胸部の圧迫感、咳、頭痛、眠気、たばこの煙に反応、めまい、集中力・記憶力の低下、疲労のしやすさ射医学界でもシックハウス症候群は認知されるようになってきたものの、診療できる病院や医師が絶対的に少ない。
また、同じ家に住んでいても発症する人としない人がいるから、「このところ、ずっとおかしかったんだけれども、まさかシックハウス症候群だったなんて!」と意外と自覚症状のないケースも多いのである。
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